「コードを書いたけれどエラーが消えない…」
「もっとPythonらしい書き方(Pythonic)があるはずなのに…」
開発業務において、デバッグやコードレビューにかかる時間は決して無視できません。そこで今回は、ノーコードAI開発プラットフォーム「Dify」を活用して、Pythonコードのバグを自動で発見・修正し、解説までしてくれる「専属コードレビュアーAI」の作り方をご紹介します。
Difyの「チャットボット」の設定
Difyの「チャットボット」を新規で作成すると以下の様な画面が表示されます。

今回は「チャットボット」の機能を理解頂くため、コンテキスト以外は特に設定しません。
作成する「Python Bug Fixer」の概要
今回作成するチャットボットは、以下の機能を持ちます。
- 入力されたPythonコードのバグを特定する
- 修正版のコードを提示する
- 修正理由を分かりやすく解説する
- ドキュメント生成ツール「Sphinx」に対応した日本語コメントを付与する

Difyでの設定手順
Difyの「スタジオ」から「最初から作成」→「チャットボット」を選択し、以下の手順で設定を行います。
プロンプトの設定(システム指示)
AIの精度を高めるため、プロンプトは英語で記述するのがおすすめです(LLMは英語の指示の方がニュアンスを正確に理解する傾向があるため)。
以下のプロンプトを「システムプロンプト(Pre-prompt)」欄にコピー&ペーストしてください。
Your task is to analyze the provided Python code snippet, identify any bugs or errors present, and provide a corrected version of the code that resolves these issues.
Requirements
Explain the problems you found in the original code and how your fixes address them.
The corrected code should be functional, efficient, and adhere to best practices in Python programming.
Add comments in Japanese compatible with Sphinx documentation style.
プロンプトの解説(日本語訳)
上記プロンプトでは、以下の指示を行っています。
あなたのタスクは、提供されたPythonコードのスニペット(断片)を分析し、存在するバグやエラーを特定して、それらの問題を解決した修正版のコードを提供することです。
要件:
1. 元のコードで見つかった問題点と、修正内容がどのように対処したかを説明してください。
2. 修正後のコードは、機能的かつ効率的で、Pythonプログラミングのベストプラクティス(最良の手法)に準拠している必要があります。
3. Sphinxドキュメントスタイルに対応した日本語のコメントを追加してください。
実際の活用シーン
このボットを作成しておくと、以下のようなシーンで開発効率が劇的に向上します。
- エラー原因の特定: エラーが出るコードを貼り付けるだけで、原因と修正案を即座に提示してくれます。
- コード品質の向上: 動くけれど汚いコードを、「ベストプラクティス」に基づいた綺麗なコードにリファクタリングしてくれます。
- ドキュメント作成の補助: 面倒なdocstring(関数などの説明コメント)をSphinx形式で自動生成してくれるため、ドキュメント整備が楽になります。
まとめ
Difyを使えば、特定の用途に特化したAIアシスタントを簡単に作成できます。今回はPythonのバグ修正に特化させましたが、プロンプトを変更するだけで「JavaScriptのコード変換」や「SQLの最適化」など、様々なエンジニアリング業務に応用可能です。
ぜひ、あなただけの専属AIアシスタントを作って、開発業務をシステム化・効率化してみてください。
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