海外のニュース記事や技術ドキュメント、あるいは海外顧客からのメールを翻訳する際、「意味はわかるけれど、日本語として少し不自然」だと感じたことはありませんか?
Google翻訳やDeepL、あるいはChatGPTへの単純な一問一答では、文脈を汲み取った「自然な翻訳」には限界があります。
そこで活用したいのが、Difyの「Three Step Translator(3ステップ翻訳)」ワークフローです。
これは、プロの翻訳家が頭の中で行っている「推敲(すいこう)」のプロセスをAIに実行させることで、驚くほど高品質な翻訳を実現する仕組みです。
この記事では、このワークフローの仕組みと、日本語化するための設定手順を解説します。
Three Step Translatorとは?
通常、AI翻訳は「原文」→「翻訳」の1回で終了します。
しかし、このワークフローでは以下の3つのステップを経て翻訳を行います。
- 直訳(Translate): まずは原文をターゲット言語へ翻訳します。
- 問題点の指摘(Critique): 1で作成した翻訳に対し、AI自身が「誤訳はないか?」「ニュアンスは正しいか?」「文法は自然か?」を客観的に指摘します。
- 再翻訳(Refine): 2の指摘を踏まえて、翻訳文を修正・洗練させ、最終的な成果物を出力します。
この「自己反省(Reflection)」のプロセスを挟むことで、単発の翻訳では拾いきれなかったニュアンスや、不自然な言い回しが劇的に改善されます。
Difyでのワークフロー構築手順
Difyにはこのテンプレートが標準で用意されていますが、デフォルト設定が「中国語への翻訳」になっていることが多いため、日本語化の設定変更が必要です。
1. ワークフローの全体像
以下がDify上のワークフロー画面です。
「LLM1(直訳)」→「LLM2(指摘)」→「LLM3(再翻訳)」という流れで処理が進んでいくのがわかります。

2. 日本語への変更設定(重要)
テンプレートをそのまま実行すると、出力結果が中国語になってしまう場合があります。
これを日本語に対応させるために、以下のノード(処理ブロック)の設定を変更します。
- LLM 1(最初の翻訳)
- LLM 3(最後の再翻訳)
それぞれのプロンプト内に記述されているターゲット言語の指定を、以下のように書き換えてください。
変更前: Chinese
変更後: Japanese
※必要に応じて「Translation Style(翻訳のトーン)」なども「Business」や「Casual」などに調整すると、より目的に合った文章になります。
実行結果:精度の高い翻訳を実現
設定完了後、実際に英文を入力して実行した結果がこちらです。

右側の実行ログを見ると、一度翻訳したものに対してAIが改善点を指摘し、最終的に自然な日本語に修正して出力している様子がわかります。
まとめ
「Three Step Translator」を使用することで、Difyは単なるチャットボット作成ツールだけでなく、強力な翻訳ツールとしても活用できます。
特に、契約書、技術仕様書、マーケティングコピーなど、「誤訳が許されない」「自然な表現が求められる」文書を扱うビジネスシーンにおいて、このワークフローは大きな武器になります。
ぜひ、自社の業務フローに組み込んでみてください。
ミラーマスター合同会社では、このようなDifyを活用した業務自動化システムの構築支援を行っています。翻訳業務の効率化やAI導入にご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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