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Difyサーバーの負荷確認とレスポンス改善ガイド

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Difyを運用していると、「最近レスポンスが遅い」「時々エラーが出る」といったパフォーマンスの問題に直面することがあります。特に複数のDify環境を同居させている場合や、リソースが限られたVPSで運用している場合は注意が必要です。

この記事では、Linuxサーバー上での負荷状況の確認方法と、具体的な対処法について解説します。

目次

1. サーバーの健康診断(負荷状況の確認)

まずは現状を把握しましょう。以下のコマンドを使って、どこにボトルネックがあるかを特定します。

① Dockerコンテナのリソース消費を確認

最も重要なコマンドです。どのコンテナがCPUやメモリを食いつぶしているかが一目瞭然になります。

sudo docker stats

チェックポイント:

  • CPU %: 特定のコンテナが常に80%を超えていないか?(LLM推論中などは一時的に上がります)
  • MEM % / MEM USAGE: メモリ使用量が上限(LIMIT)に張り付いていないか?

② サーバー全体の負荷を確認

Docker以外のプロセスも含めた全体像を把握します。

sudo htop

③ ディスク容量を確認

Difyはログやアップロードファイル、ベクターDBのデータなどでディスクを消費します。容量不足は深刻なエラーを引き起こします。

df -h

2. 負荷の原因と基本的な対策

診断結果に基づいて対策を行います。

原因対策
メモリ不足docker-compose.yaml でメモリ制限(limits)を設定する。 または、サーバーのプランを上げてメモリを増設する。
CPU過負荷CPUコア数を増やす。 不要なバックグラウンドタスク(重いEmbedding処理など)を見直す。
ディスク圧迫古いログや不要なアップロードファイルを削除する。 外部ストレージ(S3など)の利用を検討する。

3. 複数環境運用時の「干渉」対策

1つのサーバーで複数のDify(例:本番環境と検証環境)を動かしている場合、お互いのリソースを奪い合ったり、ネットワーク設定が干渉したりしてレスポンスが悪化することがあります。

特に plugin_daemon コンテナなどがリソース競合を起こしやすい傾向にあります。

解決策1:リソース制限を明示する

各環境の docker-compose.yaml で、CPUとメモリの使用上限を設定し、共倒れを防ぎます。

services: plugin_daemon: ... deploy: resources: limits: cpus: '0.5' # CPUコアを0.5個分に制限 memory: 1024M # メモリを1GBに制限

解決策2:Dockerネットワークの分離

デフォルト設定のままだとネットワーク名が重複する可能性があります。明示的にネットワーク名を分けることで、通信の混線を防ぎます。

# 検証環境の docker-compose.yaml 
例 
networks: 
    default: 
        name: dify_dev_network # 本番環境とは別の名前にする

まとめ

Difyのレスポンス低下は、ユーザー体験を大きく損ないます。「なんか重いな」と思ったら、まずは docker stats で現状を確認し、適切なリソース配分を行うことが安定運用の鍵です。

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