「自社のサイトにAIチャットボットを置きたいが、作り方がわからない」
「Difyを使ってみたけれど、AIが会話の流れを無視した回答をしてしまう」
起業家にとって、顧客対応の自動化は時間を作るための重要な「システム化」です。
ノーコードAI構築ツール「Dify(ディファイ)」を使えば、誰でも簡単に高度なチャットボットを作れますが、ただ作っただけでは「気の利かないAI」になってしまいがちです。
そこで重要になるのが、「会話のターン数(やり取りの回数)」の管理です。
この記事では、Dify初心者の方に向けて、会話の流れを制御し、AIをもっと賢く、人間らしい対応ができるようにするテクニックを解説します。
Difyとは?業務システム化の最強ツール
Difyは、プログラミング知識なし(ノーコード)で、ChatGPTやClaudeなどの高性能AIを使ったアプリを作れるツールです。
なぜDifyが選ばれるのか
- ノーコードで直感的:ブロックを並べるだけで処理の流れを作れる。
- 好きなAIを使える:GPT-4oやClaude 3.5 Sonnetなど、最新モデルを自由に選べる。
- 自社データと連携可能:PDFやExcelを読み込ませ、それを元に回答させることができる(RAG機能)。
AIを賢くする「会話ターン数」の秘密
会話ターン数とは?
Difyには、ユーザーとの会話が何往復目かをカウントする変数 sys.dialogue_count があります。
これを使うことで、「初めて話しかけてきた人」と「すでに会話が弾んでいる人」でAIの対応を変えることができます。
なぜターン数管理が必要なのか?
これを行わないと、AIは毎回「初対面」のような対応をしてしまったり、逆にまだ信頼関係ができていないのに深い提案をしてしまったりします。
ターン数を活用することで、以下のような「接客のシステム化」が可能になります。
- ターン1(初回):まずは用件を聞き出し、選択肢を提示する。
- ターン2〜3(深掘り):具体的な状況をヒアリングする。
- ターン4以降(クロージング):解決策を提示したり、有人対応へ誘導したりする。
【実践】Difyで「気の利くボット」を作る手順
実際に、ターン数で分岐するチャットボットを作ってみましょう。
STEP 1:チャットフローの作成
Difyのスタジオ画面で「チャットボット」を作成し、「ワークフロー」モードを選択します。
STEP 2:条件分岐(IF/ELSE)の設定
開始ブロックの直後に、「条件分岐(IF/ELSE)」ブロックを追加します。
条件として sys.dialogue_count が 1 (初回)かどうかを設定します。
STEP 3:応答内容の出し分け
- 初回の場合(True): 「こんにちは!本日はどのようなご用件でしょうか?」といった、間口の広い挨拶を設定します。
- 2回目以降の場合(False): ユーザーの前の発言を踏まえた、具体的な回答や提案を行うLLM(AI)ブロックに繋げます。
さらに精度を高める:外部データの活用(RAG)
ターン数制御に加え、自社のマニュアルやFAQデータをDifyに「知識(ナレッジ)」として登録しましょう。
これにより、AIは「会話の流れ」を読みつつ、「正確な社内情報」に基づいて回答できるようになります。
例えば、「ターン数が3を超え、かつ解決していない場合は、サポートセンターの電話番号を案内する」といったロジックを組むことも可能です。
実践例:Difyの活用事例
4.1 FAQ対応の自動化
- シナリオ:よくある質問(FAQ)を自動応答化。
- 成果:
- 問い合わせ対応時間を30%短縮。
- ユーザー満足度向上。
4.2 社内サポートの効率化
- シナリオ:社内のITサポート業務をチャットボットに一部代替。
- 成果:
- サポート担当者の負担を軽減。
- 社員の業務効率を向上。
まとめ:まずは小さな自動化から
Difyを使えば、プログラミングができなくても、まるで優秀なスタッフのようなチャットボットを作ることができます。
「会話ターン数」という小さな工夫を取り入れるだけで、顧客満足度は大きく変わります。
まずは無料版でアカウントを作成し、簡単なFAQボットから作ってみてはいかがでしょうか。
それが、事業システム化への大きな一歩となります。
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