「営業リストの作成に時間がかかりすぎる」
「とにかく数だけ集めたリストでは、アポイントにつながらない」
多くの営業担当者が抱えるこの悩みを、AIの力で解決してみませんか?
今回は、Difyを活用して、毎朝のニュースから「今まさに資金調達をした」「新規事業を始めた」といったホットな企業を自動でリストアップする仕組みの作り方を解説します。
目指すゴール:質の高いリストを全自動で作る
単に企業名を羅列するだけでは意味がありません。成約率を高めるために、以下の条件を満たすリストを自動生成することを目指します。
- タイミングが良い: 直近で「資金調達」などの動きがあった企業を狙う。
- 相性が良い: 自社サービスと親和性が高いか、AIに一次スクリーニングさせる。
- 完全自動化: 毎朝、Googleスプレッドシートを開けばリストができている状態にする。
使用するツールと全体の流れ
今回は、以下の3つのツールを連携させます。
- Google Alert (情報収集): 特定キーワード(例:「資金調達」)のニュースをRSSで取得。
- Dify (情報抽出・判断): ニュース記事から企業名を抜き出し、自社サービスとの適合度を判定。
- Google Apps Script (GAS) (連携・保存): 全体の処理をつなぎ、スプレッドシートに保存。
STEP 1:Google Alertでニュースを収集
まずは情報の入り口を作ります。Google Alertで、「資金調達」「業務提携」など、自社のターゲット企業が発信しそうなキーワードを登録します。
配信先を「RSSフィード」に設定することで、プログラムから扱いやすくなります。

STEP 2:Difyで企業情報の抽出と判定
ここがAIの腕の見せ所です。Difyを使って、以下の2つの処理を行うワークフローを作成します。
① ニュース記事から企業名を抽出
ニュース記事の本文やタイトルをLLM(大規模言語モデル)に読ませ、「この記事で資金調達を行った主体の企業名は?」と質問するプロンプトを組みます。


② 企業名から事業概要抽出
抽出した企業名をもとに、その企業の事業概要をDifyで自動生成します。
企業名を入力するだけで、その企業の事業概要を取得できます。


③ターゲットとしての適合度を判定
ここで、あらかじめ自社サービスの概要をDifyのナレッジとして登録し、判定ロジックのインプットに利用します。今回はサンプルとして用いる架空サービス「WorkFlex」というサービスの概要を用意しそれに合わせる形で判定します。
「自社サービスの概要」をDifyのナレッジ(知識ベース)に登録しておきます。
ナレッジの追加
Difyのナレッジ機能で、サービス概要や特徴、ターゲット層、価格帯などを登録します。



そして、抽出した企業の事業内容と、自社サービスを照らし合わせ、「この企業に営業提案をした場合、刺さる可能性は高いか?」をAIに判定させます。
例えば、「判定:A(推奨)、理由:〇〇という事業を展開しており、××という課題を持っている可能性が高いため」といった出力をさせることができます。

STEP 3:GASで自動化してスプレッドシートへ
最後に、Google Apps Script (GAS) を使って、これらを毎日自動で実行するスクリプトを組みます。
- GASでGoogle AlertのRSSフィードを取得。
- 取得した記事URLをDifyのAPIに投げる。
- Difyから返ってきた「企業名」「事業概要」「適合度判定」をスプレッドシートに書き込む。


これにより、毎朝自動的に「攻めるべきリスト」が更新されるようになります。

まとめ:営業の「質」を変える自動化
この仕組みを導入することで、営業担当者は「リスト作成」という単純作業から解放され、「アプローチ」という本質的な業務に集中できるようになります。
Difyを活用すれば、こうした高度な判断を伴う業務自動化も低コストで実現可能です。ぜひ自社の営業プロセスにAIを取り入れてみてください。
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