Difyでチャットボットを作る方法:Gemini Pro APIキー設定から実行まで

Difyモデル開発・テンプレート

「Difyを使ってみたいけど、どうやってチャットボットを作るの?」 「プログラミングは苦手だけど、AIチャットボットを作れる?」

そんな疑問をお持ちの方へ。この記事では、AIアプリケーション開発プラットフォーム「Dify」を使って、プログラミング不要でシンプルなテキストチャットボットを作成する具体的な手順を解説します。

今回は、無料で利用できるGoogleのAIモデル「Gemini 2.5 Pro」のAPIキーを設定し、Difyでチャットボットを作成・実行するまでの流れをご紹介します。Web版・ローカル版どちらのDifyでも基本的な手順は同じです。(※ローカル版はAPIキー設定が必須)

 

ステップ1: Gemini 1.5 Pro のAPIキーを取得・設定する

DifyでAIモデルを利用するには、まずAIモデル提供サービス(LLMプロバイダー)のAPIキーを設定する必要があります。OpenAIのGPTやAnthropicのClaudeなどは通常、利用量に応じた料金が発生しますが、2024年10月現在、GoogleのGemini 2.5 Proは一定の制限内で無料で利用できます。

 

1.1: Google AI StudioでAPIキーを取得

  1. Google AI Studio (https://aistudio.google.com/app/apikey) にアクセスし、Googleアカウントでログインします。
    GeminiPro APIキー取得
  2. APIキーを作成」ボタンをクリックします。
  3. (初めての場合)APIキーを作成するプロジェクトを選択または新規作成します。「新しいプロジェクトでAPIキーを作成」をクリックするのが簡単です。
  4. APIキーが生成されたら、「コピー」ボタンをクリックしてキーを安全な場所にメモしておきます。このキーは再表示できないので注意してください。

【無料利用枠の確認(念のため)】 通常、APIキーを新規作成したプロジェクトは無料枠で利用できますが、心配な場合はGoogle Cloudコンソールで確認できます。

  1. Google Cloud コンソール (https://console.cloud.google.com/) にログインします。
  2. 左上のプロジェクト選択メニューで、先ほどAPIキーを作成したプロジェクトを選びます。
  3. 左側メニューから「お支払い」を選択します。
  4. 「このプロジェクトには請求先アカウントが関連付けられていません」と表示されていれば、無料枠で利用している状態です。

 

1.2: DifyにAPIキーを設定

  1. Difyにログインし、画面右上のアカウントアイコン(または設定メニュー)をクリックし、「設定」を選択します。
  2. 左側メニューから「モデルプロバイダー」をクリックします。
  3. 利用可能なモデル一覧が表示されるので、「Google Gemini」の「セットアップ」ボタンをクリックします。
  4. 「Gemini API Key」の欄に、先ほどコピーしたAPIキーを貼り付けます。
  5. (任意)「Organization」や「API Base」は通常空欄でOKです。
  6. 保存」ボタンをクリックします。

これで、DifyでGemini 2.5 Proを利用する準備が整いました。

 

ステップ2: チャットボットを作成する

APIキーの設定が完了したら、いよいよチャットボットを作成します。

  1. Difyのダッシュボード(ホーム画面)に戻り、「アプリを作成」セクションにある「最初から作成」をクリックします。
  2. アプリケーションのタイプを選択する画面が表示されるので、「チャットボット」を選択します。
  3. アプリ名(例: シンプル応答ボット)、アイコン説明文(任意)を入力・選択し、「作成」ボタンをクリックします。
  4. チャットボットの設計画面(オーケストレーション画面)が表示されます。左側の「開始」ノードをクリックし、「手順」セクションに進みます。
  5. プロンプト」の入力欄に、チャットボットにどのような役割や振る舞いをしてほしいかを指示する文章(プロンプト)を入力します。


    【プロンプトの簡単な例】

    あなたは親切なアシスタントです。ユーザーの質問に簡潔に答えてください。
    
  6. 画面右上の「モデル」選択欄を確認します。Web版の無料プランの場合、デフォルトで gpt-3.5-turbo が選択されている場合があります。クリックして、先ほど設定した「Gemini Pro (gemini-1.5-pro-latest)」に変更しましょう。
  7. プロンプトとモデルの設定が完了したら、画面右上の「公開する」ボタンをクリックし、確認画面で「更新」をクリックします。

これで、非常にシンプルなテキスト応答チャットボットが完成しました!

 

ステップ3: 作成したチャットボットを利用する

最後に、作成したチャットボットが意図通りに動作するか試してみましょう。

  1. チャットボットの設計画面の右上にある「アプリを実行」ボタン(紙飛行機アイコンの隣)をクリックします。
  2. 新しいタブまたはウィンドウで、作成したチャットボットの実行画面が開きます。「会話を開始」ボタンをクリックするか、下部の入力欄に直接メッセージを入力してEnterキーを押します。
  3. チャットボットに簡単な質問を投げかけてみましょう(例: 「こんにちは」「今日の天気は?」など)。ステップ2で設定したプロンプトとGeminiモデルに基づいて、応答が返ってくるはずです。

 

 

チャットボットの活用方法

Difyで作成したチャットボットは、この実行画面で使うだけでなく、様々な方法で活用できます。

  • Webサイトへの埋め込み: 設計画面の「概要」タブにある「埋め込み」セクションから、<script> タグや <iframe> タグを取得し、自社のWebサイトに貼り付けるだけで、Webサイト訪問者向けのチャットサポートなどを簡単に設置できます。
  • API経由での利用: 同じく「概要」タブの「APIアクセス」セクションからAPIエンドポイントやキーを取得し、他のアプリケーションやシステムからチャットボットの機能を呼び出して連携させることができます。

 

まとめ

Difyを使えば、以下の簡単なステップでAIチャットボットを作成できることがお分かりいただけたかと思います。

  1. APIキーの設定: (今回は無料のGemini Proを使用)
  2. アプリ作成: タイプ(チャットボット)を選択し、名前を設定。
  3. プロンプト入力: チャットボットの役割や指示を記述。
  4. モデル選択: 使用するAIモデル(Gemini Proなど)を選択。
  5. 公開と実行: 保存して、実行画面でテスト。

今回は最も基本的なテキストチャットボットを作成しましたが、Difyではナレッジベース(独自データの読み込み)を追加したり、ワークフローを組んでより複雑な処理を行わせたりすることも可能です。

ぜひ、この基本をマスターして、様々なAIアプリケーション作成に挑戦してみてください!

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